9月の首都圏中古マンション 成約は6カ月連続減、価格は5カ月連続下落 広がる「売出価格」と「成約価格」の差
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は本日(10月13日)、9月の首都圏の中古住宅市場の動向を公表しました。レインズは不動産会社が物件情報を登録する業者間のネットワークで、実際に売買が成立した「成約」のデータが集まるため、中古市場の実態を知るうえで最も基本となる統計です。今回は数字を整理したうえで、売る方・買う方・貸す方それぞれに向けて当社の見方をお伝えします。
■ 首都圏の中古マンション:件数も価格も弱含み
9月の首都圏の中古マンションの成約件数は3,457件で、前年同月を22.7%下回りました。減少は6カ月連続で、減少幅も広がっています。
成約価格は5,111万円で、前年同月比4.5%の下落。1㎡あたりの単価は81.07万円で4.8%の下落です。価格・単価ともに5カ月連続の下落となりました。
一方、売りに出されている物件は増えています。新たに登録された物件は1万7,721件(前年同月比15.4%増)、在庫は5万450件(同15.1%増)で、在庫の増加は7カ月連続です。
■ 東京都区部は件数が3割減
地域別では、東京都区部の成約件数が1,385件で前年同月比30.6%減と、9カ月続けて減っています。成約価格は7,405万円(同2.8%減)、㎡単価は130.39万円(同0.9%減)でした。単価の下落はわずかですが、2カ月連続です。
これに対して、千葉県は成約価格が3,149万円(同8.7%上昇)、神奈川県は4,010万円(同3.8%上昇)と、価格はまだ上がっている地域もあります。中古戸建ては、首都圏の成約価格が4,116万円(同5.4%上昇)と9カ月連続で上昇しており、マンションとは違う動きです。
■ 広がる「売りたい価格」と「売れた価格」の差
今回の数字でいちばん気になるのは、売り出しの価格と、実際に成約した価格の開きです。9月に新たに登録された中古マンションの平均価格は6,813万円で、前年同月より16.1%高くなっています。一方で、成約価格は5,111万円と前年を下回りました。登録された物件と成約した物件は同じではないので単純には比べられませんが、売り手の希望価格は上がり続け、買い手がついていけなくなっている様子がうかがえます。
金利の上昇で買い手の借入可能額が伸びにくくなっていることも、成約件数の減少につながっていると考えられます。
■ 当社の見方① 売る方へ:「売出事例」ではなく「成約事例」で値付けを
このような局面で売却をお考えの方に、当社がいちばんお伝えしたいのは、価格の決め方です。近くで同じようなマンションがいくらで売りに出ているかを見て値付けをすると、いまの市場では高すぎることが少なくありません。売れずに長く掲載されると、「何か問題がある物件なのでは」と見られ、結局大きく値下げすることにもなりかねません。
大切なのは、実際に「いくらで売れたか」という成約事例をもとに、最初から適正な価格をつけることです。当社では、成約データをもとに査定の根拠をご説明したうえで、販売の進め方をご提案しています。
■ 当社の見方② 買う方へ:選べる・交渉できる時期に
買う側にとっては、ここ数年で最も「選べる」状況になりつつあります。在庫が増え、売れ残っている物件も出てきているため、条件によっては価格交渉の余地も生まれています。
ただ、価格が大きく下がっているわけではありません。都区部の単価はほぼ横ばいで、立地の良い物件は今も早く決まります。「もっと下がるまで待つ」よりも、希望の条件を整理しておき、良い物件が出たときに判断できるよう準備しておくことをおすすめします。
■ 当社の見方③ 貸す方へ:売るか貸すか、比べてから決める
すでにマンションをお持ちで、住み替えなどで手放すことを考えている方は、「売る」と「貸す」を並べて比べてみる価値があります。前回までにお伝えしたとおり、東京23区の家賃は過去最高の水準にあり、売却価格が伸び悩む一方で、貸せば安定した家賃収入が見込める物件も少なくありません。
ローンの残り、修繕積立金、税金、将来売るときの見込みまで含めて、どちらが有利かは物件ごとに異なります。売却査定と家賃査定の両方をお出しして比べることもできますので、お気軽にご相談ください。
出典:
・東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch サマリーレポート 2026年9月度」(2026年10月13日)
https://www.reins.or.jp/pdf/trend/mw/mw_202609_summary.pdf
※本記事は上記の公表資料・報道をもとに当社が独自にまとめたもので、数値は各出典によります。文中の見解は当社の考えであり、特定の物件や投資をおすすめするもの(投資助言)ではありません。
■ 首都圏の中古マンション:件数も価格も弱含み
9月の首都圏の中古マンションの成約件数は3,457件で、前年同月を22.7%下回りました。減少は6カ月連続で、減少幅も広がっています。
成約価格は5,111万円で、前年同月比4.5%の下落。1㎡あたりの単価は81.07万円で4.8%の下落です。価格・単価ともに5カ月連続の下落となりました。
一方、売りに出されている物件は増えています。新たに登録された物件は1万7,721件(前年同月比15.4%増)、在庫は5万450件(同15.1%増)で、在庫の増加は7カ月連続です。
■ 東京都区部は件数が3割減
地域別では、東京都区部の成約件数が1,385件で前年同月比30.6%減と、9カ月続けて減っています。成約価格は7,405万円(同2.8%減)、㎡単価は130.39万円(同0.9%減)でした。単価の下落はわずかですが、2カ月連続です。
これに対して、千葉県は成約価格が3,149万円(同8.7%上昇)、神奈川県は4,010万円(同3.8%上昇)と、価格はまだ上がっている地域もあります。中古戸建ては、首都圏の成約価格が4,116万円(同5.4%上昇)と9カ月連続で上昇しており、マンションとは違う動きです。
■ 広がる「売りたい価格」と「売れた価格」の差
今回の数字でいちばん気になるのは、売り出しの価格と、実際に成約した価格の開きです。9月に新たに登録された中古マンションの平均価格は6,813万円で、前年同月より16.1%高くなっています。一方で、成約価格は5,111万円と前年を下回りました。登録された物件と成約した物件は同じではないので単純には比べられませんが、売り手の希望価格は上がり続け、買い手がついていけなくなっている様子がうかがえます。
金利の上昇で買い手の借入可能額が伸びにくくなっていることも、成約件数の減少につながっていると考えられます。
■ 当社の見方① 売る方へ:「売出事例」ではなく「成約事例」で値付けを
このような局面で売却をお考えの方に、当社がいちばんお伝えしたいのは、価格の決め方です。近くで同じようなマンションがいくらで売りに出ているかを見て値付けをすると、いまの市場では高すぎることが少なくありません。売れずに長く掲載されると、「何か問題がある物件なのでは」と見られ、結局大きく値下げすることにもなりかねません。
大切なのは、実際に「いくらで売れたか」という成約事例をもとに、最初から適正な価格をつけることです。当社では、成約データをもとに査定の根拠をご説明したうえで、販売の進め方をご提案しています。
■ 当社の見方② 買う方へ:選べる・交渉できる時期に
買う側にとっては、ここ数年で最も「選べる」状況になりつつあります。在庫が増え、売れ残っている物件も出てきているため、条件によっては価格交渉の余地も生まれています。
ただ、価格が大きく下がっているわけではありません。都区部の単価はほぼ横ばいで、立地の良い物件は今も早く決まります。「もっと下がるまで待つ」よりも、希望の条件を整理しておき、良い物件が出たときに判断できるよう準備しておくことをおすすめします。
■ 当社の見方③ 貸す方へ:売るか貸すか、比べてから決める
すでにマンションをお持ちで、住み替えなどで手放すことを考えている方は、「売る」と「貸す」を並べて比べてみる価値があります。前回までにお伝えしたとおり、東京23区の家賃は過去最高の水準にあり、売却価格が伸び悩む一方で、貸せば安定した家賃収入が見込める物件も少なくありません。
ローンの残り、修繕積立金、税金、将来売るときの見込みまで含めて、どちらが有利かは物件ごとに異なります。売却査定と家賃査定の両方をお出しして比べることもできますので、お気軽にご相談ください。
出典:
・東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch サマリーレポート 2026年9月度」(2026年10月13日)
https://www.reins.or.jp/pdf/trend/mw/mw_202609_summary.pdf
※本記事は上記の公表資料・報道をもとに当社が独自にまとめたもので、数値は各出典によります。文中の見解は当社の考えであり、特定の物件や投資をおすすめするもの(投資助言)ではありません。