日銀が政策金利を1.25%に引き上げ 住宅ローン・不動産投資への影響と、いま考えたいこと
日本銀行は9月18日の金融政策決定会合で、政策金利を1.00%から1.25%に引き上げることを決めました。6月の利上げ(0.75%→1.00%)からわずか3カ月での追加利上げで、植田総裁の就任以降で最も短い間隔です。政策委員9人のうち2人は反対し、時期尚早との意見も出ました。
不動産を買う方、ローンを返済中の方、物件を貸している方、それぞれにどんな影響があるのか。数字を整理しながら、当社の見方をお伝えします。
■ なぜ利上げを急いだのか
背景にあるのは物価です。企業間で取引されるモノの値上がりが続き、消費者が買う商品の価格にも広がってきたこと、そして円安による物価の上振れを、日銀は警戒しています。中長期的な物価の見通しも上がってきていると判断しました。
今後については、民間の調査機関から、12月に1.50%、来年3月に1.75%、6月に2.00%と、3カ月ごとに利上げが続くという見方も出ています。もちろん景気次第で変わりますが、「金利はしばらく上がっていく」と考えておくのが自然な状況です。
■ 変動金利の住宅ローンはどうなるか
変動金利の住宅ローンの多くは、各銀行の「短期プライムレート」に連動しています。政策金利が上がると銀行は短期プライムレートを引き上げ、それにあわせて、いま借りている方の金利も上がります。適用金利の見直しは年2回というのが一般的です。
仮に5,000万円を35年、元利均等で借りていて、金利が1.0%から1.25%に上がった場合、毎月の返済額は約14万1,100円から約14万7,000円へ、月6,000円ほど増える計算です(期間中ずっとその金利だった場合の単純計算)。
ただし、すぐに毎月の返済額が増えるとは限りません。多くの銀行では、返済額は5年ごとに見直し、増える場合も前の1.25倍までに抑える、いわゆる「5年ルール」「125%ルール」を採用しています。その代わり、返済額のうち利息の占める割合が増え、元金の減り方は遅くなります。このルールを採用していない金融機関もありますので、ご自身の契約内容を一度確認しておくと安心です。
■ 投資用ローンは影響がより直接的
アパートローンなど投資用の融資は、住宅ローンより金利が高めで、5年ルールのような緩和措置がないことも少なくありません。金利が上がれば、その分がそのまま毎月の収支に響きます。
目安として、借入金利がいまより1%上がっても収支が回るかどうか、一度計算しておくことをおすすめします。利回りと借入金利の差が小さい物件ほど、金利上昇の影響を受けやすくなります。
■ 当社の見方① 不動産価格はどうなるか
金利が上がると、買い手が借りられる金額が減るため、一般的には不動産価格には下押しの力が働きます。ただ、当社では、首都圏の不動産価格がすぐに大きく下がるとは見ていません。建築費の高止まりで新築の供給が限られていること、家賃が上がり続けていること、都心の住宅を求める国内外の需要が厚いことが、価格を支えているからです。
むしろこれから起きるのは、「どの物件も上がる」から「選ばれる物件と選ばれない物件の差が開く」への変化だと考えています。駅に近い、管理状態が良い、広さや間取りに需要があるといった物件は底堅く、条件の劣る物件は価格交渉が入りやすくなるでしょう。
■ 当社の見方② 買う方へ
金利が上がり始めたとはいえ、長い目で見ればまだ低い水準です。慌てて購入を急ぐ必要も、すべて固定金利に切り替える必要もありません。
ただ、「金利は上がっていくもの」という前提で資金計画を立てることが、これまで以上に大事になっています。変動金利で借りるなら、金利が2%程度になっても無理なく返せる借入額にとどめておくと安心です。上の例でいえば、2.0%なら毎月約16万5,600円です。
また、賃貸に住み続けるか、買うかで迷っている方は、家賃も上がり続けていることを忘れずに比べてみてください。家賃も金利も上がる局面では、「いつか買う」と決めている方ほど、物件探しを早めに始めておく意味があります。
■ 当社の見方③ 売る方・貸す方へ
売却を考えている方にとっては、金利の上昇で買い手の予算が少しずつ厳しくなっていく点に注意が必要です。売り急ぐ必要はありませんが、売却時期を検討している方は、いまの価格水準を一度把握しておくと判断しやすくなります。
物件を貸している方は、家賃の見直しも検討に値します。首都圏では募集家賃が上がっているため、更新や入れ替えのタイミングで相場に合わせた家賃に見直すことで、金利上昇の影響をある程度吸収できる場合があります。
返済のシミュレーション、売却査定、家賃相場の確認など、お気軽にご相談ください。
出典:
・日本銀行「金融政策決定会合 決定内容」(2026年9月18日)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/index.htm
・第一生命経済研究所「日銀金融政策決定会合(2026年9月)」
https://www.dlri.co.jp/report/macro/665928.html
※返済額は当社による試算で、実際の返済額は金融機関・商品・手数料等により異なります。
※本記事は上記の公表資料・報道をもとに当社が独自にまとめたもので、数値は各出典によります。文中の見解は当社の考えであり、特定の物件や投資をおすすめするもの(投資助言)ではありません。
不動産を買う方、ローンを返済中の方、物件を貸している方、それぞれにどんな影響があるのか。数字を整理しながら、当社の見方をお伝えします。
■ なぜ利上げを急いだのか
背景にあるのは物価です。企業間で取引されるモノの値上がりが続き、消費者が買う商品の価格にも広がってきたこと、そして円安による物価の上振れを、日銀は警戒しています。中長期的な物価の見通しも上がってきていると判断しました。
今後については、民間の調査機関から、12月に1.50%、来年3月に1.75%、6月に2.00%と、3カ月ごとに利上げが続くという見方も出ています。もちろん景気次第で変わりますが、「金利はしばらく上がっていく」と考えておくのが自然な状況です。
■ 変動金利の住宅ローンはどうなるか
変動金利の住宅ローンの多くは、各銀行の「短期プライムレート」に連動しています。政策金利が上がると銀行は短期プライムレートを引き上げ、それにあわせて、いま借りている方の金利も上がります。適用金利の見直しは年2回というのが一般的です。
仮に5,000万円を35年、元利均等で借りていて、金利が1.0%から1.25%に上がった場合、毎月の返済額は約14万1,100円から約14万7,000円へ、月6,000円ほど増える計算です(期間中ずっとその金利だった場合の単純計算)。
ただし、すぐに毎月の返済額が増えるとは限りません。多くの銀行では、返済額は5年ごとに見直し、増える場合も前の1.25倍までに抑える、いわゆる「5年ルール」「125%ルール」を採用しています。その代わり、返済額のうち利息の占める割合が増え、元金の減り方は遅くなります。このルールを採用していない金融機関もありますので、ご自身の契約内容を一度確認しておくと安心です。
■ 投資用ローンは影響がより直接的
アパートローンなど投資用の融資は、住宅ローンより金利が高めで、5年ルールのような緩和措置がないことも少なくありません。金利が上がれば、その分がそのまま毎月の収支に響きます。
目安として、借入金利がいまより1%上がっても収支が回るかどうか、一度計算しておくことをおすすめします。利回りと借入金利の差が小さい物件ほど、金利上昇の影響を受けやすくなります。
■ 当社の見方① 不動産価格はどうなるか
金利が上がると、買い手が借りられる金額が減るため、一般的には不動産価格には下押しの力が働きます。ただ、当社では、首都圏の不動産価格がすぐに大きく下がるとは見ていません。建築費の高止まりで新築の供給が限られていること、家賃が上がり続けていること、都心の住宅を求める国内外の需要が厚いことが、価格を支えているからです。
むしろこれから起きるのは、「どの物件も上がる」から「選ばれる物件と選ばれない物件の差が開く」への変化だと考えています。駅に近い、管理状態が良い、広さや間取りに需要があるといった物件は底堅く、条件の劣る物件は価格交渉が入りやすくなるでしょう。
■ 当社の見方② 買う方へ
金利が上がり始めたとはいえ、長い目で見ればまだ低い水準です。慌てて購入を急ぐ必要も、すべて固定金利に切り替える必要もありません。
ただ、「金利は上がっていくもの」という前提で資金計画を立てることが、これまで以上に大事になっています。変動金利で借りるなら、金利が2%程度になっても無理なく返せる借入額にとどめておくと安心です。上の例でいえば、2.0%なら毎月約16万5,600円です。
また、賃貸に住み続けるか、買うかで迷っている方は、家賃も上がり続けていることを忘れずに比べてみてください。家賃も金利も上がる局面では、「いつか買う」と決めている方ほど、物件探しを早めに始めておく意味があります。
■ 当社の見方③ 売る方・貸す方へ
売却を考えている方にとっては、金利の上昇で買い手の予算が少しずつ厳しくなっていく点に注意が必要です。売り急ぐ必要はありませんが、売却時期を検討している方は、いまの価格水準を一度把握しておくと判断しやすくなります。
物件を貸している方は、家賃の見直しも検討に値します。首都圏では募集家賃が上がっているため、更新や入れ替えのタイミングで相場に合わせた家賃に見直すことで、金利上昇の影響をある程度吸収できる場合があります。
返済のシミュレーション、売却査定、家賃相場の確認など、お気軽にご相談ください。
出典:
・日本銀行「金融政策決定会合 決定内容」(2026年9月18日)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/index.htm
・第一生命経済研究所「日銀金融政策決定会合(2026年9月)」
https://www.dlri.co.jp/report/macro/665928.html
※返済額は当社による試算で、実際の返済額は金融機関・商品・手数料等により異なります。
※本記事は上記の公表資料・報道をもとに当社が独自にまとめたもので、数値は各出典によります。文中の見解は当社の考えであり、特定の物件や投資をおすすめするもの(投資助言)ではありません。